粉砕者の日記

昔ながらの観光地、プロレス、寄席、映画、職人芸、人間の業、怪しいモノに目がない団塊ジュニアの日記

ロボット・イン・ザ・ガーデン

久しぶりに劇団四季を鑑賞。
小学校の時に招待で『夢から醒めた夢』を観て以来、折に触れて足を運び、かれこれ30年余り。
今作も、クオリティが高すぎる演技、歌、ダンスを、それはもうトゥーマッチなほどにたっぷりと。
進歩を止めない姿勢には頭が下がるばかりです。

というわけで、感想をザックリと。

何はなくとも、ロボット「タング」の愛らしさ。
スタイリッシュなアンドロイドが活躍する近未来が舞台。
タングは、汚れてボロボロの姿で登場します。
周囲から骨董品の粗大ゴミ扱いされて笑われる様に、己を投影して早くも泣きそうになりました。
このタングが「成長」する姿には驚きしかなく。
声と動きを担当する俳優さん二人が後ろから人形浄瑠璃のようにロボットを操っているのですが、この動きの機械感と愛嬌が人間離れしているのです。
時が進むにつれて人間的な心を少しずつ持ち始める、その過程が感動的にナチュラルで。
途中から俳優の存在を忘れていたほどでした。

そして、主人公のベン。
ロンドンから始まり、サンフランシスコ、ヒューストン、秋葉原、そしてパラオ
タングと様々な国を旅して、様々な人との出会い、少しずつ人生を取り戻していく青年です。
最初から最後まで出ずっぱりで、歌って踊って演技して、成長する姿までしっかり表現するわけですから、そのスキルの凄まじさたるや。
この高みに行く着くまでに、どれほどの労力をかけたのかと思うと、神々しさすら感じましたよ。

まさにジャパニーズ・エンタメの最高峰。
存分に堪能した3時間でした。
劇団四季は凄い!

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