粉砕者の日記

昔ながらの観光地、プロレス、寄席、映画、職人芸、人間の業、怪しいモノに目がない団塊ジュニアの日記

狂猿

久しぶりに新宿三丁目へ。
目的は寄席(末廣亭)ではなく映画館。
いわゆる「デスマッチ」を得意とするカリスマ・プロレスラーのドキュメンタリー映画です。

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いや、凄まじい作品でした。

何というか、人間の二面性や矛盾というか。
「生きて帰るまでがデスマッチ」とは、この映画が伝えたかった本質を言い表す、名キャッチコピーだと思います。

必ず怪我をすると分かっている試合形式。
コアな層にしか響かないスタイル。
蛍光灯、ガラス、画鋲、カミソリ、大流血。
救急車で搬送される後輩レスラー。

致命傷を負わないことがプロというアドバイス
心配だけど生活もあるから、との奥さんの言葉。
必死にジムで体を鍛えるストイックな姿勢。
生きて家に帰ることが大切だとのコメント。

果たして、クライマックスとなる後楽園のメイン。
リング上にズラリと貼り付けられた蛍光灯や、コーナーに置かれたガラスボード。
血を流し合う二人のレスラーに、コロナ禍で声を出せない観客が、ただただ拍手している姿が何とも言えず印象的で。
レスラーは何を背負い、観客は一体何を観ているのだろうと。
プロフェッショナルとは何か、ワークライフバランスとは何か、表現するとは何かを深く考えさせられました。

上質なハードコア・パンクのMVを観た感覚。
初期衝動とプロフェッショナリズム。
兎にも角にも、葛西純さんの入場曲はカッコいい!

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