粉砕者の日記

昔ながらの観光地、プロレス、寄席、映画、職人芸、人間の業、怪しいモノに目がない団塊ジュニアの日記

【楳図かずお大美術展】日本アート史に残る天才

六本木ヒルズに行ってきました。
間違いなく、100年後の美術の教科書に載る人。
あらゆる意味で、圧倒的な才能です。

新作となる絵画(その数なんと101枚!)を観て、あまりの凄さに何度となく仰け反りました。
85歳にして衰えぬ創作意欲とクリエイティブ。
これを天才と呼ばずして、何と呼びましょう。

子どもの頃、兄の影響で『漂流教室』に出会ってしまい、そのスケール感、普遍性、そして途方もない面白さに、心を奪われてしまいました。
様々な事件、天災、疫病の流行を経験した今、50年前に描かれた内容がいかに先見性に満ちていたかを気付かされています。
今もまだ新しい。
まさに日本アート史に残る珠玉の古典です。

そして、最後の連載作品となった『14歳』。
大学時代に貪り読み、漂流教室で描かれることのなかった「人類が滅んでいく様子」に戦慄しました。
もはや哲学ともいえる難解かつ壮大なストーリー。
最終的に「我々の宇宙は別世界にいる小さなイモムシの中のちっぽけな空間だった」との展開に度肝を抜かれたものです。
(他にも、人類最後の子どもの名前が「アメリカ」、15歳以上の人類滅亡後にゴキブリが高度な知能を持って人類を神と崇めるようになる…など)

今回の美術展は、漂流教室に始まり、ロボットが人間を超越する新作(『わたしは真悟』のオマージュ的寓話)を経て、14歳で終わります。
全てに貫かれるのは、未来(子ども)への希望。
要所要所で、気鋭のアーティストとコラボあり。
まるで傑作映画の鑑賞後のように茫然する感覚。
いやあ…凄いものを観た!

思わず、ポストカードを何枚か買っちゃいました。
大満足です!!!

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