【Ribbon】監督・脚本・主演、のん
新宿まで観に行きました。
監督・脚本・主演、のん。
あまちゃん、この世界の片隅に、から多大な影響を受けた者の務めとして、観ておかなければならないだろうと。
物語は、コロナ禍で卒展が中止になり、漠然と自粛の日々を過ごす美大生が主人公。
シーンは、大学、公園、そして部屋のみ。
ドラマチックといえるような展開はほとんどなく、淡々と主人公の日常が過ぎていく。
家族のコロナ対策はエキセントリックだが、その家族も含めて登場人物は至って普通の人たち。
(でも、そういえば最初の緊急事態宣言の時は、みんなこんな感じだったかも…とハッとする)
ちょっとした冒険を経て、主人公が自分自身を取り戻していくまでを描く。
正直、途中ちょっと間延びしたんです。
日常の展開がいつまで続くのかと心配になって。
こちらの集中力が切れたからか、のんや他の俳優の演技も急にわざとらしく感じてしまったり。
リボンのCGはとても綺麗で、主人公の心のヒダみたいなものを繊細に表していたとはいえ。
でも、この日常での主人公の心の動きを丁寧すぎるほど丁寧に描いていたことが、ラストシーンで凄く効いて。
美しい光景に心が揺さぶられ、エンドロールでサンボマスターが流れた瞬間、ポロポロと涙がこぼれました。
コロナ禍の今しか撮れない、そして今だからこそ心に響く、素晴らしい青春映画でした。
いやはや、凄まじい才能。
一体どこまで行くのだろうと、唖然としました。
デビュー間もない頃からアーティストとして大成していく様をリアルタイムで観るのは、ファン冥利に尽きるというもの。
まだまだ、これからも追いかけたいと思います。